ゴールキーパーの瞬発力トレーニング【一人用の練習】

ゴールキーパーの瞬発力トレーニング【一人用の練習】

 

キーパーの瞬発力

 

キーパーの必須能力?「瞬発力とジャンプ力」

 

もしあなたがゴールキーパーなら、下記のような悩みや思いを持っているのではないでしょうか。

 

・体がそこまで大きくないで瞬発力を鍛えたい
・もう少し瞬発力があれば、あのゴールは入ってなかったのに
・瞬発力を伸ばして周りの人達を見返したい
・ループシュートを余裕で止めたい
・ハイボールの処理をサクッとしたい

 

やはり「もう少し瞬発力があれば」というのはキーパーなら誰もが考える事ですよね。

 

 

「ジャンプ力」や「瞬発力」はゴールキーパーにとって必須の基本能力です。この部分を鍛えるだけで、今まで止められなかったボールが止められるという事も十分に考えられます。

 

「瞬発力」と「ジャンプ力」の違い

 

キーパーのジャンプ

 

「瞬発力」と「ジャンプ力」はキーパーにとって重要な能力の1つですが、よく考えると「瞬発力」と「ジャンプ力」はどのように違うのでしょうか?

 

簡単に言うとその違いは下記のようになります。

 

まず「瞬発力」は瞬間的に強い力を発揮し、すばやく運動する能力の事をいいます。

 

次に「ジャンプ力」は高く、または遠くへジャンプする能力です。

 

ですが「瞬発力」も「ジャンプ力」瞬間的に筋肉の力を効果的に発揮する能力という意味では同じです。

 

つまり「瞬発力」と「ジャンプ力」は同じようなトレーニングで鍛える事ができると言えそうです。

 

ですが、今回のテーマは「瞬発力トレーニング」なので、できるだけ「瞬発力」という視点でのトレーニング方法についてご紹介していきたいと思います。

 

キーパーに必要な4つの瞬発力トレーニング

 

一般的にジャンプ力は「スクワット」「垂直跳び」などで十分鍛える事が可能です。しかしキーパーが実践で必要とされる瞬発力は「上下、左右、前後」と多岐にわたります。

 

では、このような全ての動きに対応する瞬発力はどのように鍛えればいいのでしょうか。

 

例えば瞬発力のトレーニングをする際に「上下、左右、前後」を一度に鍛える事ができれば一番良いですよね。

 

ですが人間は復数の事を同時にしようとすると、意識が散漫になってしまいます。

 

つまり意識が散漫になるという事は注意力が分散して効果的なトレーニングができない事を示しています。

 

そこで私がオススメするのは「上下、左右、前後」に対応した筋肉を、それぞれに適したトレーニングで鍛える方法です。

 

そこで今回は、下記のように「上下、左右、前後」の特定の動き別にトレーニングする方法をご紹介します。

 

瞬発力を鍛えたいキーパーの方は是非参考にしてみて下さい。

 

【1】上方向の瞬発力のトレーニング

 

上方向のトレーニング

 

ここでご紹介しているのは「ニーアップジャンプ」というトレーニング方法です。

 

別名「ジャンプスクワット」とも呼ばれます。

 

手を高く上げ高く飛び上がり、同時に膝も上方向へ引き上げる動作を基本としたジャンプトレーニングです。

 

この基本動作を連続して復数行う事で、瞬発力を使用する筋肉を重点的に鍛える事が可能です。

 

言葉だけでは想像しにくいと思いまうので下記のホームページが動作を理解するのにお勧めです。

 

★上方向の瞬発力のトレーニング
https://www.kinyo.fit/spq/plyometrics-basic.html

 

 

【2】横方向の瞬発力のトレーニング

 

横方向のトレーニング

 

キーパーの重要な動作の中に横方向の動きがあげられます。

 

サッカーゴールは横方向に長い構造なので、横方向の瞬発力が鍛えられると「今までとる事ができなかったシュートがとれるようになる」確率が飛躍的にアップします。

 

この横方向の瞬発力トレーニングにお勧めなのは「サイドステップ」というトレーニングです。

 

「サイドステップ」とは簡単に言うと「カニ歩き」の事をいいます。

 

「カニ歩き」と言うとあまり格好の良い言葉ではありませんが、この基本動作をマスターする事でゴールキーパーの守備範囲が飛躍的に広くなる事が期待できます。

 

下記のホームページの2項目に紹介されていますので、是非参考にしてみて下さい。

 

★横方向の瞬発力のトレーニング
https://www.kinyo.fit/spq/quick-side.html#i3

 

また、このトレーニング方法と併用すると効果的なのが、皆さんもお馴染みの「反復横跳び」です。

 

「なんかすごく地味だな」と思われる方もいるかもしれませんが、凄く効果的なトレーニングの1つなので、ぜひ練習に取り入れてみて下さい。

 

【3】前方向の瞬発力のトレーニング

 

前方向のトレーニング

 

ゴールキーパーがゴールを守る時に良く遭遇する場面の1つに、自チームが守備の際にボールが相手選手から大きく離れた瞬間があると思います。

 

「敵フォワードと自分の間にボールがある、飛び出すべきか、とどまるべきか」という場面の事です。

 

しかし自分の瞬発力に自身がないと、自信を持って飛び出す事ができませんよね。

 

そんなキーパー選手にお勧めなのは、重力を有効活用した瞬発力トレーニングです。

 

瞬発力というと自分自身の瞬発力を鍛える事が当然だと考えがちです。

 

ですが自分の「体の重心」つまり「重力」を有効活用する事で、より効率的に自分の瞬発力を発揮できるのです。

 

下記のページでは「前方向に動き出し」の「悪い例」と「良い例」が紹介されていますので、非常に分かりやすいと思いますよ。

 

★前方向の瞬発力のトレーニング
https://www.kinyo.fit/spq/quick-basic.html

 

【4】後ろ方向の瞬発力のトレーニング

 

後ろ方向のトレーニング

 

ゴールキーパーにとって嫌なシュートの1つに「ループシュート」があると思います。

 

例えば「強烈なシュート」は悔しいのは当たり前ですが「ループシュート」は悔しいのにプラスして屈辱的に感じるキーパーもいる事でしょう。

 

ですが後ろ方向の瞬発力があれば、屈辱的な「ループシュート」をスーパーセーブする事も可能です。

 

後ろ方向の瞬発力のトレーニングの詳細は下記のページでご紹介していますので参考にしてみて下さい。

 

★後方向の瞬発力のトレーニング
https://www.kinyo.fit/spq/quick-side.html#i4

 

合わせて取り入れたい「瞬発力トレーニング」

 

バービージャンプ

 

先ほどご紹介した「瞬発力トレーニング」の他に合わせて取り入れたいトレーニングをご紹介します。

 

そのトレーニング法とは「バービージャンプ」といいます。

 

バービージャンプとは、簡単に言うと「腕立て伏せ」と「ジャンプ」を合わせたジャンプスクワットです。

 

サッカーのゴールキーパーは、下記のような困難な素早い動きを求められるポジションです。

 

・横っ飛び後の地面に寝転んだ状態からの、次のジャンプ
・手を高く上げた不自然な状態での高いジャンプ
・手を地面についた状態からの次の俊敏な動き

 

このトレーニング法も言葉の説明で理解するのは非常に難しいと思いますので、下記の参考動画にてご覧下さい。

 

★バービージャンプの基本動作

 

トレーニングの時間は8〜10秒が理想

 

瞬発力を必要とする筋肉は、約8秒間が連続(継続)して力を発揮する限界だと言われています。

 

例えば、100m走などはこれに当てはまります。

 

100メートル走

 

つまり陸上競技のTOPアスリートでも100m走で瞬発力の筋肉のパフォーマンスを100%発揮できているのは約8秒間という事になります。

 

特に今回ご紹介したトレーニング「ニーアップジャンプ(ジャンプスクワット)」や「バービージャンプ」は継続して瞬発筋を酷使する特徴があります。

 

この「ニーアップジャンプ」や「バービージャンプ」を効果的にトレーニングしたい場合には8〜10秒間を目安にトレーニングをするようにして下さい。

 

それ以上継続してトレーニングをしたとしても瞬発力には十分な効果は期待できません。

 

またこの瞬発力トレーニングの回復には5分〜10分程度必要です。

 

「ニーアップジャンプ」や「バービージャンプ」を8〜10秒間した後は、「サイドステップ」や前後方向の瞬発力トレーニングをはさみ、再び「ニーアップジャンプ」や「バービージャンプ」のトレーニングというメニューが良いでしょう。

 

最後に

 

いかがだったでしょうか。

 

実は瞬発力に必要なのは、通常の筋トレで鍛えている筋肉量とは関係がありません。

 

脳神経からの命令がスムーズに筋肉に伝えられる「筋神経」とその命令で瞬間的に大きな力を発揮する「筋瞬発」という能力を鍛える事が重要になります。

 

瞬発力の筋肉

 

この「筋神経」と「筋瞬発」という能力は、普段の生活では使う事が少ない為に定期的にトレーニングをしないと衰えてしまいます

 

せっかくのトレーニングをしたのに1週間何もしなかったので、また振り出しに戻ったという事では時間がもったいないですよね。

 

瞬発力のトレーニングに限りませんが、トレーニングとトレーニングの間が何日も空く事がないように気をつけましょう。

 

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